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依存症って?

[~Dr.インタビュー~]

どこからが依存症ですか?
酒好きと依存症の違いは何?

肥前精神医療センター病院長

 6 個の診断基準の項目を満たすようになったところで依存症ということが厳密な言い方です。ただわかりやすく噛み砕いていうと、飲んでいい時とそうではない時でもお酒を飲んでしまうようになったとき、本来ならば飲まないほうがいいんだけれども、お酒の方を選んでしまうようになったときに依存症が始まったと考えるのが一番わかりやすいと思います。たとえば家庭のある方ですと、子供さんと一緒に日曜日は昼間一緒に散歩にいったり、買い物に行ったり遊園地に行ったりなどが普通の親としての役割であるが、お酒を飲んでいて飲酒運転で子供と一緒に出掛けられなくなったりしてしまう、そんな状況になった時に依存症と言えると思います。お酒を好きというのは依存症の方もお酒好きの方も変 わりませんけども、お酒好きの方はやはりそこをわきまえられるのがお酒好きで、飲まないほうがいい思いながらもつい酒に手が出てしまうようになったときにやはり依存症の始まりというふうに考えられると思います。

肥前精神医療センター病院長

 

肥前精神医療センター病院長

アルコール依存症になりやすい人となりにくい人がいる?

なりやすい人なりにくい人、体質のことを 聞かれてるのだ思いますが、遺伝的な要素は確かにあります。元々顔が赤くなって、心臓がドキドキしたり、本当に極端な人では全くお酒が飲めない人、お酒をコップ一杯飲むとひっくり返ってしまう人もいらっしゃいますので、そういうふうにアルコールの分解酵素が弱い、あるいはまったくない方もいます。そういう方々は基本的にはお酒飲めませんから、アルコール依存症にもなりにくいということが言えます。なりにくい人は日本人の中 で約4 割がいらっしゃると言われていますが、日本はどちらかというと、社会・職場がお酒を飲む文化の中であるのでその中でだんだんとお酒を飲む習慣を身につけて依存症になるといった方も増えてきています。ですからなりにくい人であっても、この社会の中でだんだんお酒飲んで強くなって依存症になる方も 最近は増えているということに注意すべきだと思います。

 

 

 

アルコール依存症になりやすい
お酒の飲み方や種類はある?

まずはどういう種類のお酒が依存症になりやすいかというと、特にビールが日本酒が焼酎がということはありませんが、やはり体に入るアルコールの量が増えると、依存症になりやすいということは間違いありません。血液中のアルコール濃度が高くなるような飲み物というのは、やっぱり依存症になりやすいと思います。そういう意味ではアルコール濃度の濃い焼酎の方がビールよりも依存症になりやすいですね。同じコップ一杯飲んだ時には明らかに焼酎の方がアルコール濃度は濃いですから依存症になりやすいと言えると思います。実際にアルコール依存症になられる方は例えば元々ビールを飲んでいたけれども、ある時期から日本酒を飲むようになって、最近は焼酎を飲むようになった。特に最近はその焼酎もお湯割りとかではなくてロックで飲むようになった、という方が多いようですから、効率的にお酒が口に入る、酔いが回るような飲み方に変わって依存症になるというこ とはあるようです。お酒の種類としてはアルコールの濃度が濃いもの飲む人ほど依存症になりやすいといえます。飲み方に関してですが、ストレスがかかるような状況で、或いは寝酒のために飲む、状況的にはそういう方でストレス対処法としてお酒を選ぶ方が依存症になりやすいということですね。

 

一方でそういう飲み方は眠剤替わり、安定剤替わりにお酒を飲むということに近いんだと思います。そういうところで依存症になりやすいと言えます。時々機会があって楽しいときだけ飲むようなお酒の飲み方は依存症にはなりにくいかもしれませんね。そういった不安とか不眠とかいうことの解消法としてのお酒というのは、依存症になりやすい危険を伴うように思います。そして、これも体のこと になりますが、胃を切る・体が小さい・女性の方なんかは血液中のアルコール濃度が同じお酒の量でも血液中の濃度が高くなるために 依存症になりやすいことが分かっています。ですから胃を切った方や、女性の方の場合にはより注意しないといけないということが言えます。

 

肥前精神医療センター病院長


慶應義塾大学医学部卒業後、同学部付属病院精神神経科、木野崎病院、国立療養所久里浜病院に勤務、東京都監察医務院非常勤監察医を経て、平成8年国立肥前療養所(現:独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター)に勤務。神経科医長、診療部長、臨床研究部長、を歴任し、平成19年より副院長、平成22年より院長として勤務。資格:医学博士、死体解剖資格、精神保健指定医、臨床研修指導医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、九州アルコール関連問題学会会長、日本アルコール関連問題理事日本アルコール・アディクション医学会理事、九州精神神経学会幹事

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